haconiwa
  
  初版上梓は2012.12.27で、2014.06.09から桑原縛逐のホームページに一部掲載を始めました。(※性描写は基本有りません) 2018.4.20から最終上梓に向けて再再度の書き直しを始めました。
 周囲の評価は芳しくありません。しかし、取り上げたテーマは悪くないと書籍編集者に言われた事を励みに、自身未熟を認めつついつか完全上梓を果たそうと意欲を持ち続けております。
と言うより、アメブロ投稿やYouTubeの制作と同様に、この書き直し作業自体に充実した時間が得られるので、面白くないといわれてもライフワークとしてのんびり仕上げたい気分です。
 物語について……
 人は歳を取ります。明日は我が身として決して他人事とは言えない、単身高齢者の孤立や孤独死。この物語は、定年を迎えても老いには早すぎる単身男性が、風俗通いを箱庭と称して、疑似的に恋愛感情を求めて老後に花を添えようとする生き方をテーマにしました。
 
 果たして共感して頂けるかもわかりませんが、単身男性の老後の一つの生き方を書くことで、独居、孤立、孤独死問題を抱えてもなお、人生の黄昏時を豊にするための一助になればなどと考えております。

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   YouTube『朗読:箱庭の恋』メニュー           メニューバー
 ビデオNo-001 (4分31秒)   小説『箱庭の恋』 プロローグ ・ 最後の通勤 … その一 クリック  
 人の心には肯定と否定の相対がありますが、対峙となしてどちらかを押し切るか、それとも合して調和の方便となすか、哲学の心得など無くとも生きる一人の学びとして、もはや良くも悪くもこの男。当の物語の主人公和泉康平に矛盾はなく、あるがままこそ我が人生としている風なのです。
 ビデオNo-002 (4分28秒)  小説『箱庭の恋』 最後の通勤 … その二 クリック
 列車が相模湖を出発すると、彼はまるでゆり籠の中にいるような心地よい眠気に誘われました。
 
武蔵野の丘陵地帯とは違う険しい山並みの中ですが、彼が生まれ育った多摩が無くした自然風景の胎内であるかのように、康平は何か計り知れぬ恵みを感じるようです。
 ビデオNo-003 (4分26秒)  小説『箱庭の恋』 最後の通勤 … その三 クリック
    列車が藤野を過ぎて上野原に向かうころになると立席の混雑はなくなり、代わりに冷えた外気が康平の座る連結部近くの座席に入って来ました。
 そうだな。良い時なんて続かない。彼の思い出はこの隙間風に同調したようです。それは反省のようでもあり単に歳を取るという悲哀なのか、愉快な話では無いのに違いありません。
 ビデオNo-004 (5分25秒)
 小説『箱庭の恋』 最後の通勤 … その四 クリック
 康平がダークサイドの闇を始めて感じたのは高校生の時でした。凡そ善意の囲まれて生きてきた彼の戸惑いは底知れぬ闇の入口を見ることになるのです。彼は本能的にそれを逃れ克服したはずでしたが、五十を境に再びその悪夢に見舞われたのです。
 ビデオNo-005 (6分24秒)  小説『箱庭の恋』 最後の通勤 … その五 クリック
 パレートの法則を借りればいつの間にか、いやしかるべくして、彼は意欲を無くす側に傾いていたという事になるのでしょうか。
 力を失う事の悲哀と同時に、歳を取るという事はこういう事か。人が組織の中で経験し大なり小なり立ちはだかる壮年の門と、康平は醒めたもう一つの目で見ている自分にも気付くのでした。
 ビデオNo-006 (5分54秒)  小説『箱庭の恋』 最後の通勤 … その六 クリック
   『人間万事塞翁が馬』 とにかく康平は組織人として不適格にもかかわらずどうにか定年を迎え、お決まりながらも祝福の老後の支えも頂くことができました。
 彼は自分の辛抱も然ることながら、苦手な組織に属し差引した結果を幸運として感謝を忘れてはならないと、自身の人生訓が偶然とは言えない、照らし合わせをしていたのです。
 ビデオNo-007 (6分41秒)  小説『箱庭の恋』 最後の通勤 … その七 クリック
  列車が警笛を鳴らし四方津を過ぎたころです。康平の回顧は輪郭を露わにし、夢の中に引込まれているようでもありました。
 大月まであと分ほどです。康平が見渡す車内には、このところ多いい凶悪事件とは無関係に、平穏無事を当たり前とするもう一方の現実がありました。
 ビデオNo-008 (10分09秒)   小説『箱庭の恋』 膨らむ蕾 クリック
   
2019.04.13
05.10 ameblo.Instagram.YouTube5回分割掲載したものの全編版になります。
 康平は近頃、車で買い物に出ても助手席に麗の存在を空想したり、二人だけのドライブや温泉旅行を想像してみたり、もう箱庭の恋に収まり切れない感情を持ち始めていました。
 ビデオNo-009 (15分52秒)  小説『箱庭の恋』迷い クリック
 
 はなさかじいさんは灰を撒いて花を咲かせる妙技を手に入れた。イソップの三本の斧の無欲は箱庭道にも通じるものだが、俺は盲目にも麗という金の斧に夢中らしい。うやうやしく箱庭に咲かせた花は他所で咲かせられないものだろうか……。
 康平は眩いくらいの恋慕で胸を焦がしながら、心の擾乱を感じ取っていたのです。
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   







009 箱庭の恋 迷い

008 箱庭の恋 膨らむ蕾

007 箱庭の恋 最後の通勤・不安と期
   待…その七

006 箱庭の恋 最後の通勤・不安と期
   待…その六

005 箱庭の恋 最後の通勤・不安と期
   待…その五

004 箱庭の恋 最後の通勤・不安と期
   待…その四

003 箱庭の恋 最後の通勤・不安と期
   待…その

002 箱庭の恋 最後の通勤・不安と期
   待…その

001 箱庭の恋 プロ―ローグ・最後の
   通勤・不安と期待…その一


        旧 作品
006 箱庭の恋 最後の通勤・不安と期
   待…その六

005 箱庭の恋 最後の通勤・不安と期
   待…その

004 箱庭の恋 最後の通勤・不安と期
   待…その四

003 箱庭の恋 最後の通勤・不安と期
   待…その三

002 箱庭の恋 最後の通勤・不安と期
   待…その二

001 箱庭の恋 プロ―ローグ・最後の
   通勤・不安と期待…その一


























































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